ピンポンダッシュ | 母と野獣

ピンポンダッシュ

長男の甚六がピンポンダッシュを覚えてきた。

一緒に帰っている男の子とやったらしい。

だから、それは迷惑行為である、絶対にやってはいけないので
あると説教をした。

ところがだ。

悪いことを覚えたらなんだか自慢したいらしい。

「近所の4歳児に教えて、近所の数件をピンポンダッシュしてた」

と隣の3年生の女の子がきっちりチクッてくれた。


私は烈火のごとく火を吹いて、お説教

「1軒1軒謝りに行きなさい!」

どうするのかなあ。。。と思ってその場は退散。

すると、私を振り返りながら、辻を曲がっていった。

夕食時に長男が

「お母さん!僕、謝ってきたで!」

おっと!

まさか本当に謝ってくるとは思わなかったぞ!

本当か???

ここはもっと探ってみよう


「で、何軒行って来た?」

「うーーん。たくさん。。。」

「それで、相手の人はなんて言わはった?」


「あんな。僕なあ。。。あんなあ。。。」


やっぱり歯切れが悪いぞ。。。


「心の中でごめんなさいって言ってん」

「そーかそーか。もう二度とやらへんな」

「うん」


一生懸命知恵を使ったんだろうなあ。

先日、お気に入りの消しゴムを学校でなくした彼は

クラスのいじめっこの仕業だと決め付けていて、

彼に盗られたんだと言い張っていた。

でも、結局自分の机の中から消しゴムがでてきたので、私が


「B君のせいにしてたでしょ!そのことはB君は知らないから

直接謝らなくてもいいけど、心の中でごめんなさいしなさい!」


って言ったのだけど、こんな場面で応用してくるとはなあ。。。


子供っていうのは本来ずるがしこいものなのだ。

というより、人間そのものがするがしこく、自己を正当化したい

ものなんだろうな。

子供は小細工がないから、丸見えなだけでね。